就労継続支援A型とは?仕事内容と給料、利用までの流れを徹底解説!

 

就労継続支援A型とは、具体的にどのようなサービスなのか知らない方も多いと思います。また、就労継続支援B型や就労移行支援という似た名前のサービスもあるので、仕事内容や給料の違いがどこにあるのか難しくてよくわからない、という方も多いでしょう。

しかし就労継続支援A型に関する話は難しくありません。他のサービスとの違いや利用するための流れなど、わかりやすく解説していきます。

就労継続支援A型について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

就労継続支援A型とは?

就労継続支援A型とは障害者総合支援法に基づく福祉サービスのひとつです。障害や難病により一般企業への就労が難しい方が、雇用契約を結びながら一定の支援がある職場で働くことができる福祉サービスです。

障害や難病に関する理解や知識をもつ職場のスタッフが、場面に応じてサポートしてくれます。そのため、サービスのない企業よりも安心して就労できます。

就労継続支援A型の雇用契約は?

就労継続支援A型の利用者は、企業や事業所と直接雇用契約を結びます。そのため、事業所や企業から最低賃金金額以上の給料がもらうことができます。

 

就労継続支援A型の収入は?

就労継続支援A型の収入は就労継続支援B型などと比べると高い収入が得られます。というのは、先でも説明しました通り、就労継続支援A型は最低賃金額以上の給料が保証されているからです。

厚生労働省の調査結果によると、平成30年度の平均月額給料は76,887円、令和元年度の平均月額給料は78,975円となっており、ここ数年月額給料は上昇しています。

(参考:厚生労働省「社会福祉施設等調査」

 

就労継続支援A型の対象者はだれ?

就労継続支援A型の対象者は、原則18歳以上65歳未満の身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病のいずれかがある方です。

その他、「就労経験があるが、現在働いていない」「就労移行支援サービスや特別支援学校での就職活動を経てきたが、雇用に結びつかなかった」という2つの条件を満たしている必要があります。

しかし条件の詳細部分は、各自治体によって異なる場合があります。例えば、医師の診断や定期的な通院歴があれば障害者手帳がなくても就労継続支援A型の事業所で働けるというケースもあります。

そのため、就労継続支援A型の福祉サービスを受けることを検討している方は、まず市区町村の福祉課窓口で詳細を確認するようにしましょう。

 

就労継続支援A型の仕事内容

就労継続支援A型の仕事内容は、一般就労と変わりません。ただ勤務時間が一般就労よりも短く、だいたい4~8時間程度が多いです。

就労継続支援A型で多い仕事内容は、以下の通りです。

 

・カフェやレストランのホールスタッフ

・パソコンによるデータ入力

・インターネットによるオークション作業代行

・車部品の加工

・施設などの清掃

 

上記以外にもクリーニング作業や食品加工など、事業所や企業によってさまざまにあります。

 

就労継続支援A型はどうやったら利用できるの?

ハローワークや福祉課の窓口などで求人を探してもらう

就労継続支援A型の利用するためにはまず、ハローワークや自治体の障害福祉窓口に足を運び、求人を紹介してもらいましょう。あるいは就労継続支援A型事業を行っている支援事業所に直接問い合わせるという方法もあります。まずはどのような求人があるのか探して確認し、自分の能力や希望にあったものには積極的に履歴書を送りましょう。

 

各自治体の窓口で利用申請する

就労継続支援A型の求人に応募し、選考の結果採用が決まったら各自治体の窓口を通じて就労継続支援A型のサービスを申し込みます。その際、どのようなサービスを利用していくのか、具体的に説明する「サービス等利用計画案」を作成する必要があります。

具体的な手順としては、

 

①窓口でサービスの利用を希望することを伝えた後、調査員による生活状況の聞き取り調査を受ける。

②指定特定相談事業所、あるいは自分自身でサービス等利用計画案を作成し提出する

③サービスを受けるための受給者証が発行される

④就労継続支援A型として勤務を開始する

 

となります。採用決定後、福祉課窓口で詳しい手順を確認することができるので、わからないことがあれば相談しましょう。

 

就労継続支援A型のデメリットはなに?

手厚い就労訓練は受けられない

就労継続支援A型のサービスは、人によってはデメリットも存在します。まずデメリットの1つに「手厚い就労訓練は受けられない」という点があげられます。

というのは、A型事業所は雇用契約を結んで仕事をする場所です。仕事内容はそれぞれ異なりますが、一般企業への就職に特化した訓練をつむことはできません。

各事業所の仕事内容や勤務中のフォローや支援を受けながら働くことはできますが、ビジネスマナーやスキルアップ、履歴書の添削や面接の練習などはカリキュラムに入っている場所は少ないです。

一定の就業スキルが求められる

また、就労継続支援A型は、雇用契約を結んでいる以上、「一定の就業スキル」が求められます。求められるスキルは通っている企業や事業所によって異なります。

例えば、清掃業務を行う企業や事業所の場合は、清掃道具の使い方や基本的な手順などのスキルをもっていることが求められます。他にも、データ入力をする企業や事業所の場合は、ある程度のスピードでタイピングできるスキルが求められます。

年齢制限がある

就労継続支援A型には年齢制限があります。利用できる方は18歳以上65歳未満と限られた方だけです。つまり就労したことがない学生の方や、65歳以上の高齢者の方はサービスを受けられません。ただ、65歳になる前日までにA型事業所の利用者となっていれば、65歳以降も就業することは可能です。

一般就労への意欲が低下する人もいる

就労継続支援A型はそれなりに高い給料を得ることができます。そのため一般就労への意欲が低下してしまう方も少なからず存在します。さらに施設の居心地が良ければ、なおさら一般就労へのモチベーションは低下してしまうでしょう。

しかし、就労継続支援A型事業所などは、一般企業への就職訓練をする場所ではなく、一定の支援やフォローを受けながら働く場所です。

そのため、必ずしも一般企業への就職を目指す必要はありません。特に利用期限はないので、自分のペースで働くことに価値を見出しているのであれば、デメリットにはならないでしょう。

就労継続支援A型のメリットはなに?

福祉のサポートを受けながら働ける

就労継続支援A型のメリットの1つに、「福祉のサポートを受けながら働ける」という点があります。就労系の福祉サービスの就労移行支援・就労移行支援B型と比べて、給料も一番高いです。一般企業へ就労することは難しいですが、すぐに収入が欲しい方にとっては大きなメリットがあるサービスです。

 

利用期間が定められていない

就労継続支援A型のデメリットのところでも説明しましたが、就労継続支援A型には就労移行支援のように、利用期間が定められていません。就労移行支援事業だと、利用できる期間が原則2年間までと定められています。就労継続支援A型の場合、サービスを利用してずっと働くことができます。ゆっくりと自分のペースで働きたい・成長していきたいという方にとっては大きなメリットになります。

 

就労継続支援B型や就労移行支援との違いはどこにある?

就労系の福祉サービスには、就労継続支援A型の他に、就労継続支援B型、就労移行支援というというものがあります。これらは就労継続支援A型と異なるサービスが提供されます。

以下、詳しく解説していきます。

 

就労継続支援A型とB型との違い

就労継続支援B型とは、障害や難病などのある方で、一般就労が難しいとされる方を対象にした福祉サービスです。そのため、事業所などで短時間から働ける事業所が多いのが特徴です。作業内容はA型事業と違い、軽作業が多いです。さらに、就労継続支援A型とB型の決定な違いは、雇用契約を結んでいるか、結んでいないかという点です。就労継続支援A型は、事業所と雇用契約を結びます。そのため給料も最低賃金額以上の額が得られます。

しかし就労継続支援B型は、雇用契約を結びません。そのため、賃金でなく「工賃」とよばれる形で仕事の報酬が支払われます。工賃は生産物に対する成果報酬というものなので、最低賃金を下回ることが多いです。

 

就労継続支援A型と就労移行支援との違い

就労移行支援とは、一般企業への就労を目指している方に対して提供されるサービスです。そのため、就労に関する知識やスキル取得のための訓練を受けることができます。その他、職場探しや就職活動で必要なサポートなどもサービスの内容に含まれます。また、就職した後、長く働けるような定着支援を受けられます。

就労移行支援は、すでに働いている方は利用できません。そのため就労継続支援A型との併用はできないことになっています。しかし、就労継続支援A型事業所での就労を通じて、必要な就労スキルを身につけた後、就労移行支援に切り替えて、サポートを受けながら一般就労を目指す、という方もいます。

 

就労継続支援A型と生活保護の併用について

就労継続支援A型と併用して生活保護を受けるのは難しいです。

なぜなら、A型事業所と雇用契約を結んでいることで、「働いていて安定した収入がある」という扱いになってしまうからです。そのため、生活保護の受給額より収入が少なくても、新たに生活保護を受給することは難しいと言えます。

また、先に生活保護を受給している方が、新たにA型事業所に雇用された場合、生活保護が打ち切られる可能性があります。働き次始めてすぐに打ち切られるわけではありませんが、毎日安定して出勤して10万円程度の月収を受けとれるようになれば、障害年金と合わせると生活保護受給額より多くなる可能性があります。そのような場合は生活保護打ち切りということもあるかもしれません。

そのようなケースで生活が厳しくなる場合もあるかもしれませんので、状況に応じて自治体窓口などで相談するようにしましょう。

 

就労継続支援A型事業所の選び方がわからない

就労継続支援A型を利用したいと考えている方の中には、どのような事業所を選べば良いのかわからないという方もいると思います。そこで次に、就労継続支援A型事業所の選び方について解説します。 

 

事業所やスタッフの雰囲気を確認する

事業所を決める大事なポイントとして、事業所で働いている利用者やスタッフの雰囲気が自分に合うか、という点があります。

中には「忙しそうにしていて、空気が張りつめている」「空き時間が多すぎて暇そうにしている」という事業所もあります。また働く仲間やスタッフとの相性も大切です。気になる事業所があれば必ず見学をしてみて、自分のペースで気持ち良く働けそうな雰囲気か確認しましょう。

 

自分にあった仕事内容で選ぶ

事業所によって仕事内容や仕事量は異なります。例えば「レストランのスタッフ」といっても、調理補助と接客ではまったく違う仕事です。事前に事業所の見学をしてよく確認するようにしましょう。また、知っている仕事内容でも、実際に見学してみるとイメージと違っていた、ということもよくあります。実際に取り組んでみて、「思っていたよりも大変だった」ということもあるので、仕事内容について事業所のスタッフによく話を聞くことが大切です。 

 

給料の額を参考にする

給料の額も事業所によって異なります。お金の話題は聞きにくいかもしれませんが、事業所を選ぶためにはとても大切なポイントになります。どの程度の給料がもらえるのか、自分の能力やスキルがどのくらいの給料に反映されているのか、しっかり確認しましょう。そして給料の額が低いと感じたら違う事業所を探しても問題ありません。不満を抱えながら働いたとしても長く続けるのは難しいです。

まとめ

今回の記事では、就労継続支援A型とはなにか、仕事内容や給料など詳しく解説してきました。

就労継続支援A型の特徴は、雇用契約を結んで働きながら、障害や病気に対するサポートを受けることができるという点にあります。雇用契約を結んでいるため、最低賃金額以上の給料も入るため、就労継続支援B型などよりも高い給料を受け取ることができます。

就労継続支援A型は就労移行支援と違い、就労に関する専門的な訓練を受ける機会がありません。しかしA型の利用期限は定められていないので、そのままA型で働き続けるのか、タイミングをみて就労移行支援に切り替えて一般就労を目指すのか、じっくり検討できる点は魅力的です。

就労継続支援A型の利用を検討している方は、まずは市町村窓口で相談したり、思い切って事業所の見学をしたりすると良いかもしれませんね。

今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。

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