浅川富竹テータ開示要望
3.
2008
平成20年9月3日 長野県知事 村井 仁 様
長野県建設部長 北沢陽二郎様
浅川の治水対策に関して水位・流量データの開示と
専門家に依るダム模型実験の検証を求める要望書
県は、治水専用ダム建設を含む浅川治水対策を進めようとされていますが、県民の貴重な税金が、これまでも、そしてこれからも使われることからして、正しい科学的知見に基づく治水対策を求め、以下の点について要望します。
- 浅川の治水対策に関して富竹水位観測所のデータ等を開示すること。
- 先に行われたダム模型実験について、複数の異なる立場の専門家による検証を行うこと。
〈1について〉
県は平成15年から浅川中流域の富竹に水位観測所を設置し、観測してきました。これは、浅川の治水対策が、より正確な実測データにもとづいて行われるために必要であるとして、予算化され実施されてきたものです。
これまで、浅川ではダム上流の北郷水位観測所と、千曲川からのバックウォーターの影響を受けている合流点付近でしか、水位の観測はなされてきませんでした。そこで、中流域の富竹に水位観測所が設けられたわけです。
5年が経過した今、この富竹水位観測所で得られたデータを、県民に開示し、また検証することによって、あらためて、今行われている県の浅川治水対策の妥当性が問われるべきではないでしょうか。具体的に以下の点について要望します。
(1)富竹水位観測所で観測が始まった平成15年から現在までの水位観測データのうち、それぞれの年の最大〜5番目までの水位、その時の流量(計算により求められるはずです)と、それを発生させた時の、長野気象観測所と県飯綱観測所の日雨量(0時〜から24時まで、及び、午前9時から翌日の午前9時まで)を、開示すること。また併せて、その時の北郷水位観測所の水位・流量データも開示すること。
(2)富竹水位観測所での水位観測を継続して行うこと。本来、治水安全度を求める場合には、できるだけ長期間の流量データが必要と言われるからです。
〈2について〉
治水専用穴あきダムについては、専門家の学者の間でも、環境面への影響や、穴の閉塞の可能性等について、未だ意見が分かれています。
国交省や推進派の学者が、穴あきダム(流水型ダム)の長所として謳っている「土砂を貯めない」ということが、長野県で実施したダム模型実験では、供給した穴の閉塞に影響があるとされた土砂のほぼ全量がダム上流に堆積したことで否定されました。
それとも、これまでの論理を無視して、「穴が土砂で閉塞されない」という結論を導こうと、土砂が穴あきダムを通過しない条件のもとで実験が行われたために、このような結果になったのでしょうか。
また、100年後の河床を対象に実験していましたが、これは、穴あきダム推進学者の「流水型ダムも完成直後はある程度の土砂が堆積するが、それ以降は洪水時に土砂が入れ替わって、次第に流入と流出のバランスがとれる状態に近づく」という論理に依るものでしょうか。それならば、そのバランスがとれた状態の100年後の河床に、今回の実験で土砂がほとんど残って堆積したことは、一層、不可解です。
全国的にも完成した穴あきダムは益田川ダムだけであり、今回の浅川ダム模型実験において、このような穴あきダムへの疑問点を解明することが、重要ではないでしょうか。
そこで、意見の異なる専門家を集めて、同時に浅川ダム模型実験を見学させ、公開のもとに意見交換をさせ、検証を行うよう要望します。
以上、できるだけ速やかな情報開示及び、要望への回答をお願いします。
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