6月定例県議会 「原油価格高騰対策の充実・強化を求める意見書」への賛成討論

7.
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2008

あおぞらの北山早苗です。

スウェーデンでは、ガソリン価格1リットル240円程に対して、エタノールを85%混ぜたE85は145円で、エタノール車の普及が進んでいます。

また、バイオガスで走る公共バスなどの普及も進んでいます。

更に、スウェーデン北部で、製紙工場のパルプの燃料の木材チップからエタノールを取り出すプラントが稼働するなど、持続可能なエタノール生産を目指しているそうです。

2020年までに脱化石燃料を果たすというミッションで動いているスウェーデンですが、それに対して日本のCO2削減政策は本当に寂しい限り、長野県も然りです。

夕べもニュースで、京都議定書を日本が締結する際に、実は、政府と経団連との間で裏でのやり取りがあったと報じていました。

それは、産業界に負荷がかかるようなCO2削減政策は行わないということでした。

確かに、今回の原油高による国内の深刻な事態は、世界の原油の増産が見込めないことや、投機マネーの影響かもしれません。

しかし、脱炭素社会に向けて、10年も前から舵を切って来たスウェーデンとは違って、日本では、経済を優先させる経済界の論理を優先して来たツケが、今の国民生活の苦しい状況を生み出していることも、間違いないのではないでしょうか。

石油は、火山活動により地球の大気が大量の二酸化炭素を含んでいた時代に、気温上昇で海の循環が止まり、死の海になってしまった時に、生き物の死骸が海底にうずたかくつもったことによって出来たと言われています。

これは、一方で、炭素を地下に閉じ込める地球の営みの一つであったと言われ、実はこの営みは一度だけでなく、地球の歴史の中で繰りかえされて来たそうです。

前回は火山活動がその営みのスイッチを入れましたが、今回スイッチを入れたのは、人間なのです。

21世紀に生きる私たちがこれから遭遇する危機は、地球温暖化問題だけでなく、水問題も、重大な問題になると言われています。

特に、食料を外国に頼っている日本にとっては、深刻になります。食料を育てている水も、実は食料として外国から大量に輸入していることになるからです。

夕べ、安曇野市の豊科公民館で「約束の水」という演劇を見ました。

水は自然のサイクルを生み出しています。

昔から世界中の民話の中には、水にかかわる話が沢山あるそうです。

この演劇作品は、劇作家の木村さんが、現代人の心に訴える水の話を創りたい、一つの水の思いが、時間と時空を超えて、人間の絆を取り戻すドラマを創ってみたいと、大町市美麻地区の集団離村した集落などを何度も訪れ、取材して創ったそうです。

また、今年はブラジル移民100周年、多くの移住者を生んだ信州との関わりを知って欲しいという市民の思いもあって、公演が実現しました。

約束の水のあらましを公演のチラシから、紹介します。

ミツコは日系ブラジル人。

祖母から、日本は人々が山や森や水に囲まれて暮らす国だと聞いていた。

その祖母も故郷の村の「約束の水」という湧き水を恋しがりながら息を引き取った。

意を決して祖母の国を訪ねてみたが、そこにはもう祖母から聞いていた日本の姿はなかった。

山間地にある祖母の故郷も、もう無人地区になっていた。

ミツコは、そこである家族の一団に出会う。家族に無断で山に戻って来た年老いた父親を連れ戻すのだという。

説得する家族に心を閉ざす老人だが、なぜかミツコの口ずさむ歌に子どもの頃の記憶を蘇らせて行く。

老人はミツコのために「約束の水」を探してやりたいと思い始める。

ミツコの祖母が歌っていたという歌の旋律をだどりながら、老人の心には在りし日の豊かな村の暮らしが蘇ってくる。

老人の家族や知人もとまどいながらも人と自然の関わりを呼び覚まされていく。

私たちが守っていくべきものは、何なのかを考えさせてくれる演劇でした。

私の横で、以前、私に中山間地の自然や農業を守るには、「まず、これを読んで」と本を貸してくださったAさんが、約束の水を見ながら、何度もうなずき、涙を流していました。

私は、「原油価格高騰対策の充実・強化を求める意見書」が、単に原油高による、今の私たちの生活の深刻な事態を憂いて出すだけの意見書とは、考えたくありません。

次の世代のために、脱炭素社会を本気で目指し、そして、自然や水の恵みを大切に生きて来た私たちの先祖の崇高さに近づくための政策を、待ったなしで進めるよう、国に求めるという意味で、意見書に賛成したいと思います。

長野県議会アーカイブ映像はこちらから。

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