掲載:2010/1/27

2010年1月臨時県議会 補正予算案に対する質疑&反対討論

〈2010年1月臨時県議会 補正予算案に対する質疑〉

あおぞらの北山早苗です。

1、県の補正予算案中、投資的経費85億円余には、財源として、新政権による国の第2次補正予算案「地域活性化・きめ細かな臨時交付金」44億円の殆どが充てられています。
この交付金は「自治体が実施する身近な公共事業に充てる交付金で、鳩山政権は『コンクリートから人へ』をキャッチフレーズに公共事業費の大幅削減を掲げていますが、住民の安全確保に必要なインフラ整備は進める必要があるとして臨時交付金を創設したもの。地方単独事業のほか、国の補助金を受けて自治体が行う事業も対象。」とのことですが、長野県ではこれをどのように解釈されて、実施事業を決めたのでしょうか。知事にお尋ねします。

2、次に、事業の内容には、老朽化した橋の補修、道路の舗装補修、電線地中化、交通安全対策、学校や病院の改修などの他にも、砂防事業に6億7500万円ほどが使われます。
砂防課の説明によれば「生活密着型に限られているため、県内各地に小さい仕事を83カ所。」とのことですが、仕事づくりのための事業になっていないか、本当に必要な事業なのかという点が、気になります。ところが、予算案の発表があったのがこの21日で、短期間で本当に必要な事業かどうか判断することは、実質的に不可能です。
そこで、事業を決める上で知事部局の基本的姿勢を伺い判断するしかないわけです。例えば、道路については、私はかねてから「新たな道路ではなく既存道路の改善や 維持補修に予算を回すべき」と言って来たので、それが満たされていると判断するとして、砂防事業では、「土砂災害防止法」に基づいて、83カ所の事業が行われるのかどうか?ということで判断しようと思います。
土砂災害防止法とは、「全ての危険箇所を対策工事だけで安全にするには膨大な時間と予算が必要なため、対策工事に加え、ソフト対策を充実させるため、土砂災害のおそれのある区域を明らかにし、危険の周知、警戒避難体制の整備、住宅等の新規立地の抑制、既存住宅の移転促進等を推進しようとするもの」で、「場合によっては、特別警戒区域にある建築物には、移転などを勧告することができます」と書かれています。
知事にお尋ねしますが、83カ所の砂防事業は、この法に基づいて、あるいは念頭に入れた上で、事業を選んだのでしょうか?

3、介護人材の養成、雇用創出についてですが、22年度予算の要望をさせていただいた際、不況の中で、一番先にしわ寄せがいくのが障がい者のみなさんの雇用のため、「障がい者のみなさんが職業訓練を受けたり、介護などの資格を取る機会を増やすとともに、一般就労が出来るよう、障がい者を雇用した事業者に対する、県としての支援策を講じてください。」と要望させていただきました。
社会部長にお尋ねしますが、今回の介護人材の養成、雇用創出では、障がいをもつ失業者の方々への支援は、考えたのでしょうか?
ーーーー
知事に再度お尋ねしますが、 国会衆院では、国の第2次補正予算案に対して、自民党が反対、共産党も「自公政権の中身の踏襲で大胆な切り込みがない」として反対したそうですが、単に、建設事業を行えば景気が良くなるという考え方が、「自公政権踏襲」と言われる所以ではないでしょうか。
「地域活性化」「きめ細かな」という言葉は、例えば空き店舗の活用をめざす改装費とか、サッカー場の人工芝整備とか、地域の人が安心して楽しく歩ける散歩 道や、観光客が歩いてみたくなるようなロングトレイルの整備とか、地域そのものの活性化をめざす夢のある事業や工夫があって良いのではないかと思いますが、どうでしょう。

また、知事は、平成22年度予算編成の要望に訪れたトライアル信州に対して、「田中康夫さんがやろうとしたことで一番腹をたてたことがある」と、前知事が小谷村の地滑り対策で、住民に移住を求めたことを取り上げ「地滑りを止めて、住んでもらうことが大切だった」と仰ったと報じられましたが、この発言は土砂災害防止法の趣旨に反していると思います。そこで、今回の砂防事業を、法に基づく立場で提案されるのであれば、発言の撤回を求めますが如何でしょう。知事の姿勢を聞くことが判断の上で必要です。お答え願います。

社会部長には、今回の提案事業は障がい者の方々の応募も可能とのことですが、障がい者の方々への何らかの配慮はあるのか、再度伺います。

ーーーー
厳しい経済・雇用情勢に対応するためであっても、単に、建設事業による雇用確保・県内経済の下支えということでは、本当の意味で地域の活性化になるのか、疑問です。ここを、知事としては、どう考えますか?
また、土砂災害防止法を遵守するのに、発言を撤回しないというのは、矛盾していますが、如何でしょう。

http://www.pref.nagano.jp/gikai/tyousa/movie/10012703b.asx

〈2010年1月臨時県議会 補正予算案に対する反対討論〉

あおぞらの北山早苗です。平成21年度長野県一般会計補正予算案に反対です。

最初に申し上げておきますが、今回の経済対策の事業には、老朽化した橋の補修、道路の舗装補修、電線地中化、交通安全対策、学校や病院の改修など住民生活に密着した土木建設事業が数多く含まれていて、新たな道路やダム建設という大型公共事業より優先されるべき事業を行うという点では、反対するものではありません。
しかし、今回の村井知事の提案した経済対策は、土木建設工事に偏った公共投資で景気高揚をという古いやり方の踏襲で、本当の意味で地域の活性化になるのか、疑問です。私の質問に対しても「いわば繋ぎとして、今できるものを選択してやっただけ」とのお答えで、納得ができません。
昨年の臨時議会の補正予算案の反対討論で、私は、「緊急とは言え、応急措置的な対策ばかりではなく、先を見越した対策も必要です。経済不況は長期になる事や更に悪化する事が予想されるため、産業構造の転換を視野に入れた取組みも、どんどん始めるべきです。」と申し上げました。今回の補正予算案を見たら、昨年と殆ど何も変わっていません。1年間、知事も県も一体何をなさってきたのでしょう。昨年も申し上げましたが、「産業構造の転換を図り、雇用を増やす政策に、あらゆる知恵を絞って待ったなしで取組む行政の役割」を、真剣に果たして来られたのなら、地域そのものの活性化をめざすような事業にも、この補助金が使えたはずです。
国からお金が来るとは言え、国の借金も県の借金も県民にしてみれば借金に変わりなく、次世代にツケ回しをして確保する貴重なお金を、単に「建設事業を行えば景気が良くなる」という、知事の古くさい考え方で投入することには納得できず、反対します。
「地域そのものの活性化をめざす、将来を見通した経済対策」という観点から、知恵を絞って早急に検討し直し、提案していただくことを要望します。

もう一つの反対理由は、今回提案の砂防事業について、私が、土砂災害防止法に基づく立場で提案されたのであれば、『前知事が小谷村の地滑り対策で、住民に移住を求めたことを取り上げ「地滑りを止めて、住んでもらうことが大切だった」』と報じられた発言の撤回を求めたところ、撤回する気はないとおっしゃられたことです。相変わらず、浅川ダムが必要、7000の山地災害危険地区にハード施設が必要という、村井県政の姿勢が見えてしまうからです。
私は、災害に備えなくて良いと言っているわけではなく、またハード事業が、一定の効果を持つことも確かです。
しかし、計画規模以下の土砂量には効果があったとしても、それを超える土石流には対応できず、実際に砂防ダムを造ったがために避難せずにいたため、多くの人命が失われた災害事例があります。ましてや、何千もの危険渓流に堰堤を造ることなど不可能、砂防の整備率は100年間でたったの20%弱、コンクリートの寿命を考えたら、あと100年経っても、整備率があがることはないわけです。
知事が国会議員でいらっしゃった平成13年4月に施行された土砂災害防止法には、「全ての危険箇所を対策工事だけで安全にするには膨大な時間と予算が必要なため、対策工事に加え、ソフト対策を充実させるため、土 砂災害のおそれのある区域を明らかにし、危険の周知、警戒避難体制の整備、住宅等の新規立地の抑制、既存住宅の移転促進等を推進しようとするもの」とあって、この法の趣旨を、危険な所にお住まいの方々にきちんと説明され、この法に基づいて、あるいは念頭に入れた上で、事業を選ぶのが、知事や行政の役割のはずで、先の村井知事の発言は、やはり、誤りです。
砂防施設を造ることばかりに目を向け、法の趣旨から外れて、ゾーン指定をも施設建設の理由づけにし、限られた予算の中でどのようにして県民の命を守るかという”哲学の見えない”知事のもとで組まれた砂防予算では、「仕事づくりのための事業になっていないか、本当に必要な事業なのか」ということを判断できないため、補正予算案に反対します。

http://www.pref.nagano.jp/gikai/tyousa/movie/10012704.asx

Comments are closed.