掲載:2010/1/15
知事宛に「来年度(22年度)予算案についての要望書」を提出しました
知事・副知事とも多忙のため、要望書は総務部長に手渡しました。
平成22年1月14日
長野県知事 村井 仁様
県議会議員 北山 早苗
厳しい経済状況や財政状況が続く中で、日頃の県政の運営の中でご苦労されている事と思いますが、平成22年度の予算編成にあたり、財政面・環境面で後世にツケを回さないことは勿論、長野県や日本の未来を担う子どもたちへの投資に重点を置くとともに、社会的弱者への尚一層のご配慮をお願いしたく、予算編成に当たっては、一層の創意工夫と努力をしていただくよう、下記の事項について要望いたします。
1、県債の発行額を押さえること
安易な県債発行が、再び県の借金を増やし後世に負担を残す引き金にならぬように、
・「公債の発行は元金償還額の範囲内」の約束を堅持してください。
・ダム建設や新たな道路建設等の大型公共事業の見直し、「いのち」に関わらない事業については棚上げや先送りするなど、徹底した歳出削減により、公債費の発行を極力抑えながら、財源を確保する努力をしてください。
2、将来を担う子どもたちに投資すること
苦しい時代だかからこそ、先人たちに習い、何よりも未来を担う子どもたちへの教育に投資するために、
・ 教職員給与がカットされた分で、教職員の数を増やしてください。 教育委員会の要求額は21年度当初予算比の97%に留まっており、これは、人件費が殆どを占めるため給与カットが原因であると聞きました。先生の仕事は、給与が減ったからと言って、仕事量を減らす事が出来ません。仕事量を減らすには、先生の数を増やし、先生一人当たりが担当する子どもたちの数を減らすしかありません。先生にゆとりができれば、必ず子どもたちへのよりよい指導へと繋がります。
・国の定数改善では全国で4200人の増員と発表され、長野県の枠は84名と聞きましたが、この人数分は必ず増やすとともに、県負担によるそれ以上の教職員の増員をお願いします。
・ハンディをもつ子どもたちの支援のための教職員を増員してください。特に、発達障がいの子どもたちは、幼児から小学校低学年までの手厚い支援により、将来自律していけるかどうかが決まるという話を、保護者の方々から聞きました。市町村任せではなく、県としても積極的な支援体制づくりや、指導教員の増員をはかってください。
・不登校支援は市町村教育委員会を事業主体とするものだけでなく、民間による居場所づくりや学習支援、親の会などの様々な不登校支援を行なう団体への助成を行ってください。不登校支援は学校や行政だけでは担えるものではなく、社会全体で見守るような体制づくりが不可欠です。
・県立高校の司書教諭には、臨時や非正規ではなく、正規職員を雇用し配置してください。学校司書は、生徒や学校全体のことを理解し活動しています。また、高校時代の多感な時期に良い本と巡り会うことはとても大切で、その環境を整えるために、長野県が全国に先駆けて配置して来た、県立高校の正規職員としての司書教諭の存在は貴重です。
3、障がい者の自律支援、雇用促進を具体的に進めること
不況の中で、一番先にしわ寄せがいくのが障がい者のみなさんの生活や雇用のため、
・障がい者総合支援センターの相談・支援員を県の単独事業費で増やしてください。
・障がい者就職支援事業費が平成21年度予算額より減っていますが、増額して、障がい者のみなさんが職業訓練を受けたり、介護などの資格を取る機会を増やしてください。
・障がい者の皆さんが一般就労が出来るよう、体験実習への支援のみならず、障がい者を雇用した事業者に対する、県としての支援策を講じてください。職業訓練や資格をとっても、実際の就労先が少ないのが現実です。助成金や減税など様々な手段を講じて、障がい者の雇用促進に努めてください。ユニクロなど、障がいをお持ちの皆さんがその能力を生かし働ける事業所は、不況の中にあっても業績を伸ばしています。
4、長野県の将来向かうべき姿を示し、職員の能力をその実現に生かすこと
これまでの日本社会が追い求めて来た経済優先主義から脱却し、「地域の文化や宝を生かし、自然と共生しながら、人と人の繋がりを大切にして暮らせる信州」をめざしたいものです。そこで、観光、地場産業、環境保全形農業、間伐材利用など、『長野県らしさ』をキーワードにした産業の育成のために、
・企業誘致から地場企業の育成へと舵を切るべきです。外需から内需型へ転換する企業への支援を行なってください。
・信州まつもと空港を空からの玄関口と考え、飛行機を利用した観光客誘致やビジネス利用の促進を、徹底的に行なってください。それには、空港企画課のある石川県を見習ってください。まつもと空港内に、観光部や商工部の現地機関を置くか、もしくは、空港企画課を新設して置いてください。FDAの参入が決まっても、これまでのような県民向けの「もっとのろうキャンペーン」や定期便維持のために補助金をだすだけの政策では、JALの撤退と同じ道を辿ってしまいます。
・長野県を、堆肥(資源物)の名を借りた都市下水道汚泥の捨て場、また資源物(有価物)の名を借りたゴミの捨て場にしないようにしてください。
・無化学肥料・無農薬の有機農業や、更に自然農(地力や自然の力を借りた農業)に興味を持つ若者が増えています。 遊休荒廃地対策として、このような人たちの農業への新規参入の仕組みを積極的に構築・支援してください。また、有機農業や自然農は多品目の生産になるため、地元での消費に留まらず、都市部の消費者に直接届くような仕組みづくりを県が構築したり支援してください。
・野生鳥獣被害対策への支援要求額が平成21年度よりかなり減っているのが気になります。支援額は増やしてください。
・間伐材の利用促進のため、ペレットストーブだけでなく、間伐カラマツ材などを燃やす「信州型薪ストーブ」の普及を支援してください。
5、公共事業について
国でも地方でも少なくなる公共事業費をより有効に使うために、
・浅川ダム25億円の予算は、他の公共事業予算と比べ事業費としては大きすぎます。ダムの危険性・必要性についての疑問もさることながら、このお金のない時期に率先してやるべき事業ではありません。なぜ、ここまで急いでダム建設に走るのか、県民の間にも大きな疑問が広がり、長野市長選のアンケート調査結果では「浅川ダムを見直すべき」という答えが62.3%です。ここは、県民の声に耳を傾け、入札は即刻中止し、『総合治水』の観点から治水対策を見直すべきです。新政権による国の新たな治水対策は、必ずここへ向かいます。高度成長期にダムが一定の役割を果たしたことは明らかですが、高度成長が終わった今、先進国でダムに執着する国はなく、米国でダム開発を担ったダニエル・ビアード内務省開墾局総裁が『米国のダムの時代は終わった』と宣言したのは約15年前とのことです。長野県が時代に逆行することのないよう、お願いします。
・リニア中央新幹線計画は、JR東海の葛西会長の方針を読む限りでは、Cルートどころか都心と名古屋を40分で結ぶことが建設の主な理由に挙げられており、県内に駅が出来たとしてもいったい何本が停車するのかという疑問が湧いてきます。リニアは飯田も含め「長野県のために造られるのではない」ということを頭の中にしっかり入れ、長野県としては中南信地域の公共交通である高速鉄道をどうしたしたいのかを考えて、国に提案するべきです。BルートだのCルートだのと矮小化された今の議論では、長野県にとって何のメリットも生み出せないのではないでしょうか。(なお、私としては、経済性・安全性などでデメリットが大きく、説明責任も果たされていないため、リニア中央新幹線建設そのものに反対です。)
・大規模公共事がお金がなくて進めにくくなった時代だからこそ、地域の中で諦められて来た『今あるものの、ちょっとした改良事業』に目を向けるべきです。たとえば、歩道の段差解消などです。市町村の道路であれば県が補助してあげてください。これらは皆、地元の建設業者の仕事になります。まずは、町会を通して要望を調査してみてください。大きな道路の拡幅や新たなバイパス建設などは景気が良くなるまでストップし、地域の住民の暮らしをサポートするようなきめ細やかな小規模事業をたくさん行うことです。小さくたくさんは面倒くさくても、一般企業も小さくたくさんで生き残る時代と言われ努力しています。そのような中で、行政だけが違うのではいけません。県も県職員も『ずく』を出てください。
6、その他
・大阪府では、天下りポストを削減しました。一般企業への就職難の時代にあって、行政だけ特別扱いされることは、許されるものではありません。村井県政下で完全復活した県職員の天下り・斡旋を、やめてください。
(参考)現在32ポスト、大阪府の天下り10を削減―2010.1.13産経―大阪府出資法人への府職員OBらの再就職をめぐり、府は13日、最高意思決定機関である戦略本部会議を開き、平成21年度当初時点で常勤している府職員OBの32ポスト(23法人)のうち、22年度から10ポスト(10法人)を削減することを決めた。 府の出資比率が25%を超える出資法人は計33法人あり、府OBの定期的な再就職が「天下り」と批判する声があった。 この日の会議では、橋下徹知事と幹部らが、有識者らの諮問会議から提出を受けた見直し案について協議。削減数などについて話し合った。 すでに府の改革案で見直しを予定している1ポストを含めて11ポストを検討した結果、10ポストの削減を決定。そのうち5ポストについてはプロパー職員や民間人登用を含め原則公募にするとした。










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