1月臨時県議会 「緊急経済対策について質疑」

1.
14.
2009

あおぞらの北山早苗です。

(1)緊急の意味について

 まず、知事に伺います。昨年8月に出された『平成20年度の財政見通しと今後の取組みについて』によれば、財源不足への対応として、「制度上やむを得ないものや緊急性が著しいもの(災害等)を除き、一般財源の増額補正はしない」とありますが、これとの関連を伺います。また、今回が緊急性が著しいと判断したため、増額補正をするということなら、知事の考えた緊急の意味、つまり、どこが一番の緊急事態と考えているのでしょうか。

(2)財源と県債について

 既に多くの方が質問されましたが、県債が30億7千万円発行される件で再度お聞きします。「公債の発行額は元金償還額内にする」という行財政改革プランの考え方は、「適切かつ柔軟」ということではなく、遵守していただけるのでしょうか。

(3)前倒し事業と平成21年度事業との関連について

 更に、今回計上されている事業は、ほとんどが平成21年度事業の前倒しなので、21年度の予算編成にあたってはその分の規模を縮小するべきと考えますが、如何でしょう。

(4)中小企業への融資について

 商工労働部長に伺います。制度資金の借換枠を設けるという今回の融資対策は、本当に資金を必要としている中小企業が利用できるものなのでしょうか。決算書が赤字でも、低利・長期の借り入れが出来る事で、資金繰りが可能となって倒産せずに不況が乗り切れる中小企業も多いはずです。実効性ある融資対策になっているのでしょうか。

(5)雇用への効果と対策について

 続けて、商工労働部長に伺います。雇用への効果は820人程とのお答えがありましたが、民間に仕事を増やし雇用をと願うなら、県自ら仕事を生み出し、直接雇用するべきではないでしょうか。長野県ではIT不況の平成14〜15年において、臨時・嘱託職員を緊急的に直接雇用しています。国の第2次補正を待つのではなく、県の直接雇用など、県独自の雇用対策を打ち出すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 最後に、知事に伺います。アメリカのオバマ次期大統領が自然エネルギーへの転換で500万人のグリーン雇用の推進を打ち出しているように、環境に軸をおいた経済活動へ、産業構造の転換を図るべきと考えます。今回の緊急経済対策でも、緊急とは言え、将来の産業構造をどのようなものとしていくかを見据えた検討がなされたのでしょうか。

(6)再質問

 知事に再度伺います。

 平成20年2月に出された財政見通しによれば、20年度の歳入中の県債発行予定は953億円、これに対して歳出中の公債費の内、元金償還分は1130億円ほどで、この段階では180億円ほど公債費の方が少なく、「公債の発行額は元金償還額の範囲内」という約束を守っています。既に200億円の減収見込みということですが、これを県債で補うとして、今回の30億円を足せば、公債の発行は230億円増え 、180億円を超えてしまいます。ある程度減収補填債で国から措置されると言われても、経済情勢の悪化で更なる減収も考えられ、大変厳しい財政状況である事は明らかです。

 「公債の発行額は元金償還額の範囲内」という約束を守るために、21年度の予算編成にあたり、ダム建設や新たな道路建設等の大型公共事業は見直し、給与カットや徹底した歳出削減で公債の発行を極力抑えるべきではないでしょうか。

 県独自の雇用対策について再度、商工労働部長にお尋ねします。

 知事は、従来の公共事業を中心とした経済対策とは一線を画しているとおっしゃいましたが、予算額からすれば、圧倒的に土木建設工事を主とする対策です。もっと雇用対策に力点を置くべきです。

 佐賀県では、失職した非正規1200人分の雇用を確保する方針です。この内、佐賀県は200人分を臨時職員や嘱託職員などとして緊急的に直接雇用することにし、古い公文書の電子データ化や水路の護岸工事、森林の間伐作業などの仕事を想定しているそうです。また、残り1000人分の獲得は、「公共事業発注による雇用創出」「失業者を雇用した企業へ優遇措置の導入」などのほか、農業法人や福祉施設などを対象に、県が直接、雇用の「掘り起こし」にあたることを検討しているとのこと。また、ある市では、残業をカットし、浮いた残業代分で臨時職員を雇う事を決めたという報道もありました。

 長野県でも、直接雇用をしたり、働く人材が不足している福祉分野などへ、失業した方々が入れるよう、知恵とお金を回すべきではないでしょうか。

 また、中小企業の支援についても再度お尋ねします。新聞で、元国民生活金融公庫調査役の藤井康信氏が、「中小企業の資金繰り支援のための信用保証枠を拡大したとしても、本当に資金を必要としている中小企業が利用できるのか?『返済力』の審査に盲点がある。従来の利益償還方式の偏重をやめ、資金繰り償還方式中心の審査に改めるべき」と提案しています。審査方法の改善、セーフティネット保障の運用改善など、もっと実効性のある融資制度に見直し、そのために必要があれば予算措置も行うべきではないでしょうか。

追記

.