掲載:2008/10/10

9月定例県議会 北山早苗一般質問と答弁

あおぞらの北山早苗です。

1、廃棄物問題と県の姿勢について


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(写真パネルを掲げて)これは、住宅地に隣接した松本市中山のゴミの山の写真です。

このゴミの山は合法か?違法か?環境部長にお尋ねします。

(環境部長)写真の件については、現在、産業廃棄物の保管量基準違反として、行政指導を行っているところだ。

ゴミの山の保有業者は、平成14年に産業廃棄物処分業の更新不許可等の処分を受け、17年に「大型解体に伴うがれきは出来る限り持ち込まず、他社で処分してもらう」という報告書を出しました。

 ところが、今年になってから、病院と学校の2つの大型施設を解体した廃棄物を自社処理と称して、ゴミの山のある敷地に搬入しました。

 環境部長にお尋ねしますが、県はこの件について何時どのように認識したのでしょうか?

 また、私が立ち入り検査記録の開示を求めたところ、3分の2が黒塗りでマスキングされていましたが、これは何故ですか?

(環境部長)大規模な解体瓦礫の搬入があった事を今年6月に確認した。立入検査記録は議員の求めに応じて情報提供したものだが、県の情報公開制度と同様に、県の検査等事務の遂行に支障を及ぼすもの、法人等の正当な利益を害するものについて、マスキングしたもの。

 環境部長、処分を受けた業者の約束の証拠である、瓦礫の出入り量などを公開しないとは、おかしいのではないでしょうか? 再度お答えください。

 続けてお尋ねしますが、業者から松本市に解体届けが提出されたのが2月19日です。住民の方から「病院が丸ごと入れらた」と聞き、私が6月16日に地方事務所に問い合わせたところ、職員は事実を知っていました。

 しかし、6月30日にようやく立ち入り検査をし、記録に「病院の解体で発生したがれきは持ち込んでいるのか」とあります。県は病院の件を知ってから、その間、何をしていたのですか?

 更に、病院の件があった以降、業者から松本市に解体届けが出た時点で、市から連絡をもらうようにしたようですが、7月に高校の解体届けが出た時点で、廃棄物の搬入を食い止められなかったのですか?

(環境部長)立入検査記録の中には、業者とのやり取りが大変細かく書かれていて、見せると県の色々な指導に今後支障が出るため、公開できない。

 病院の解体に関する立入検査については、情報をもらってから関係機関と連絡を取り、事実確認を行った上で立入検査を行ったため、時間を要した。

 また、高校の解体については、解体届けが提出された時点で、不適正処理が行われる恐れがあるとして廃棄物処理法による強い指導を行う事は困難だったが、事業所へ廃棄物の一部搬入が確認された時点で、事業者に搬入は行わないよう指導した。

 再度、部長にお尋ねしますが、3月の立入検査記録に、「解体工事から出たと思われるコンクリートがれきが保管されている」という記載があります。大型解体の廃棄物が運び込まれている事に気づいていたのではないですか?

 立入検査がきちんと行われていたのか、三笠フーズと農水省のようなことになっていたのではないか?という疑問がわいてきます。

 また、8月7日の打ち合わせ記録によれば、高校解体廃棄物の件で業者に「今後、県として文書を出すかもしれない」と言っておきながら、ようやく9月2日の立入検査でその廃棄物を確認、もたもたしている間に入れられてしまったということですか?

(環境部長)必要な確認を行った上で立入検査等を行っている。

 環境部長にお尋ねしますが、ゴミの山の解消に向け、どうしていくつもりですか?躊躇している間に、また新たなゴミが持ち込まれないよう、一刻も早く改善措置命令を出し、従わなければ告発すべきではないですか?

 また、廃棄物条例の来春からの施行に向け、運用のための規則等がつくられていますが、違法な自社処理にどう歯止めをかけるつもりか?わかり易く今回の事例を用いて、説明してください。

(環境部長)今後の事業者への指導は県としても早急に行わなければならない課題として、厳正に対処して行く方針だ。

 建築物の解体工事等を請け負って、自らその廃棄物を処理する「自社処理」の不適正処理を防止するために、廃棄物条例では、工事発注事業者に行政処分等の状況の事前確認や、処分場所の現地確認などを義務づけ、不適正な処理が行われた時には、生活環境保全上の支障の除去を講じるよう義務づけている。

 更に、自社処理業者にも環境保全協定の締結努力と、廃棄物処理の記録作成、関係住民が閲覧できるようにする事を義務づけている。

 以上のような直接的、間接的規制が、自社処理業者による不適正行為に対する抑止力になると考える。

 再度、部長にお尋ねしますが、発注者からの通報や住民の通報でしか、県は動かないのという印象を、今のお答えだと持つのですが、今回の松本の事例は県が立入検査をしていながら、2度も大型解体廃棄物が入れられてしまったという事だと思います。どのような仕組みをつくったとしても、県の姿勢が問題なのではないですか?

(環境部長)今後も色々な情報を速くキャッチし、キャッチしたら速やかに対処する事を心がける。

 住民同意書を不要とした以上、仮に県が地域住民の反対を押し切って許可した処理施設で環境汚染やゴミの山が残った場合に、今まで以上に県の責任が問われるということ、今回の松本のような事例は絶対に許されないということではないですか? 知事にお尋ねします。

(知事)廃棄物の不適正処理に対して、廃棄物処理法、条例等の規定に基づいて厳しい姿勢で臨むのは当然の事だ。

 今回、県が立入検査をしながら、2度も大型解体廃棄物を入れられてしまったという事実を重く受け止めてください。

 再度、知事にお尋ねしますが、国から平成17年に出された『行政処分の指針』に、「行政指導を繰り返す事で、生活環境の保全上の支障の拡大を招くことがあってはならない、躊躇なく処分や告発を行うように」とあります。ゴミの山は、法を遵守しない県の躊躇の結果である事を、深く反省しない限り、新たな条例をつくったところで、魂が入らない役立たずの箱ではないでしょうか?

(知事)県としても適切な処分を行う事は当然だ。

2、新型インフルエンザと県の対策等について

 新型インフルエンザ対策についてお尋ねします。

 まず、知事に、新型インフルエンザについて、どのように認識されているか、お尋ねします。

 また、衛生部長に、現段階の県の新型インフルエンザ対策は、どこまで進んでいるのか、お尋ねします。

(知事)新型インフルエンザが実際にどんな形でいつ出てくるか正確に予知する事は困難であり、世界中のどこかで出現すれば、国内への進入は避けられないもの、県内でも感染拡大による健康被害は大変甚大であり、社会・経済の破綻が危惧される。

 こうした事態を想定して、県の行動計画では「重傷者・死亡者などの健康被害の最限化」「社会・経済機能の破綻防止と活動維持」の2点を対策の目標に据え、保健医療分野に加え、社会機能維持を含めた市町村・医療機関との連携による全県的な取組みを推進する事としている。

 この問題に対する私の認識は、解決策や対応策などの手だてが十分に示されていない事が大きな問題点だと思う。

 新型インフルエンザは未だ発生していない状況であり、対策についても不確定要素が非常に大きい。国での検討結果を踏まえ、関係機関と情報を共有し連携を図り、必要な対策を推進して行く。

(衛生部長)5月30日策定の県新型インフルエンザ対策行動計画1次改訂版に基づいて、地域の医療提供体制の構築、情報連絡体制、県民からの相談体制の検討など、計画の具体化に向けて行動マニュアルの策定を進めている。

 地方事務所長を本部長とする地方対策本部に於けるマニュアル作製に取組むとともに、市町村には7月下旬に連絡会議を開催し、必要な対策内容やワークシートを提示し、対策の準備をしている。

 さらに、実際の状況を想定した机上訓練を10月14日に実施し、作成中の行動マニュアルに改善事項を反映する。

 国も、ワクチン接種の詳細や社会機能維持に向けた環境整備についての検討など踏まえ、行動計画やガイドラインの見直しを年内に実施する予定で、県としては、国の方針を受け、引き続き関係機関と連携を図り、各種対策を推進して行きたいと考える。

 衛生部長にお尋ねしますが、県では最悪の場合、新型インフルエンザの感染率を25%、死亡率2%として、県民の死亡患者数を12100人としています。しかし、アメリカでは、感染率30~40%、死亡率20%と想定し、対策を急いでいます。これで換算すると県民の死亡者数は13万~17万人となり、桁が違います。県の被害想定は小さすぎませんか?

 また、新型インフルエンザについて、県民への周知はどのように行っていくつもりですか?

(衛生部長)県の被害想定は、厚生労働省が平成17年11月に作成した新型インフルエンザ行動計画に準拠する内容だ。被害想定の妥当性については、国の専門家会議の中でも議論が行われているところで、今後の国の動向を注視しながら、必要に応じて再検討する。

 県ではホームページに「新型インフルエンザ対策関連情報」を設け、県の行動計画、日常的にインフルエンザを人にうつさないための「咳エチケット』、予防策を含む基礎的知識として厚労省のホームページへのリンクをしている。

 また要請に応じて、医療関係者や市町村担当者、事業者組合に対して、出前講座を実施している。

 未だ発生していない事態に対する想定上での準備であり、今後の知見の積み重ねや国の対応方針変更に伴い、周知内容に影響が予想される。

 国でも、発生前の国民への情報提供の方法について検討が進められている。

 このような事情を踏まえ、県民一般家庭に正しい情報を混乱なく提供できるよう、引き続き周知内容・方法、実施時期について検討したいと考える。

 再度、衛生部長にお尋ねしますが、今回のH5N1ウイルスによる鳥インフルエンザは強毒型で、これが新型に変異する可能性もあると考えれば、もっと大きな被害を想定する必要はありませんか?

 また、県が先般行った医療関係者向けの講習会でも、新型インフルエンザとは何ぞやという基本からの話でした。一般の県民にも、そのような話が必要ではありませんか。広報だけではなく、また、市町村任せではなく、もっと積極的な取組みが必要ではありませんか?

(衛生部長)被害想定が多くても少なくても、対策の基本はそれほど変わらない。  情報提供は、時期とタイミングが非常に大切。情報提供しても受け取る側がなかなか受け取ってもらえない時期がある。どうしたら有効か、考えながら進めていくのが県の考えている方法だ。

 再度、衛生部長にお尋ねしますが、これは、小樽市が出している「一般市民向けの新型インフルエンザガイドライン」です。このような市民向けのガイドラインをつくるという方法も有効ではないでしょうか?

 また、既に先駆的に取組んでいる自治体などの情報を集め、市町村に紹介することも、県の役割ではないでしょうか?

 更に、教育長にお尋ねしますが、アメリカでは自宅篭城が最良の策として、生徒たちに、家庭での食料や日用品の備蓄を呼びかけるチラシを渡しているそうです。教育現場でも、新型インフルエンザに関する、正しい知識や対処方法を教えるべきと思われますが、いかがでしょう?

(衛生部長)それは、小樽市保健所で作成したもの。

 各市町村の広報等を通じてあらゆる手段を講じて、これから啓発に努めたいと考える。

(教育長)児童生徒には、日頃からの学級指導や保健指導で、感染症の予防として、日常生活におけるうがい、手荒いなどの徹底を指導している。

 しかし、新型インフルエンザが発生すると学校も大流行の拠点となる恐れがあり、予防対策の徹底やその状況への適切な対応が重要だと認識している。

 管理監督者の学校長に対して、新型インフルエンザの基礎知識の理解と予防対策についての説明や、養護教諭に対して専門的な研修をしていく。

 衛生部と連携し、学校に於ける感染予防対策の徹底や情報提供を、学校や市町村教育委員会に対して行っていく。

 再度、衛生部長にお尋ねしますが、小樽市では保健所長が、強い危機意識を持って取組んでいて、リーダーの意識の高さが如何に大事か、思い知らされるわけです。国の動向を見守っていては、住民の命は救えないとは思いませんか? 県に出来る事は何か、真剣に考え取り組んでいただきたいのです。

 また、県民の立場に立った時に、例えば、パンデミックになった際に、マスクやゴーグルをして外出したが、外す際に注意することは? 上着についているウイルスに対してはどうすれば良いのか? そういう具体的な事がわからないのです。部長、教えてください。

(衛生部長)これから、徐々に具体的な対策が啓発として打ち出されていくと思うが、流行を阻止するためには人との接触を避ける事が大切。

 マスクについて、厚労省からも1人25枚くらいは用意をと具体的な対策も出され始めている。県としても、今までも打ち出しているが、これから各家庭に対して、どういう準備が必要か市町村を通じて徹底したいと考える。

 小谷市のガイドラインをぜひご覧になってください。

 新型インフルエンザに対して、具体的知識を持っている事で、パニックにならずにすみます。また、県民が知識を持ち、流行を少しでも遅らせることができれば、パンデミックワクチンの製造量が増え、社会全体で新型インフルエンザに立ち向かえます。

 小樽市のガイドラインには、「新型インフルエンザ対策は、行政が危機管理の一環として基本的対策を講じますが、それは市民と連携して行われるべきで、丁度車の両輪の関係になります。行政側の車輪が大きく、市民側が小さくて良いということはありません。両車輪が大きければ大きい程、危機に対する抑止力は発揮されます。」とあります。

 この言葉を、知事はどのように受け止めますか? あらためて、新型インフルエンザから県民の命を守るための決意をお尋ねします。

(知事)長野県の防災対策では、県・市町村など行政の責務とともに、県民の責務として「自分の命は自分で守る」という認識の大切さを強調していて、全く私は同じ趣旨を、小樽のガイドラインは示していると感じた。

 新型インフルエンザは長期間にわたる国内全域的な災害で、「健康被害の最小限化」「社会・経済機能の維持」のために、ありとあらゆる手だてを、県民とともに尽くして参りたいと考える。

最後に、これもとても具体的な事ですが、衛生部長にお尋ねします。通常のインフルエンザなどで高齢者が肺炎で亡くなるケースが多く、その予防の肺炎球菌ワクチンが、新型インフルでも死亡率を下げるのに有効との見方があります。大勢が、重度の肺炎から呼吸困難で死ぬと想定されるからです。

 高齢者やプレパンデミックワクチン接種の優先順位が低い壮年世代などに、肺炎球菌ワクチン接種への補助を、検討いただけませんか?

 併せて、板倉副知事にお尋ねします。「子育てに優しい長野県」をアピールし、少子化対策を推進するためにも、乳幼児の細菌性髄膜炎に大変有効なヒブワクチン接種への補助も、お願いします。世界の中で、日本だけ遅れていて、年間600人もの子どもがこの髄膜炎にかかり、5%が亡くなり、25%に後遺症が残っていると推定されます。如何でしょう?

(衛生部長)肺炎球菌は急性肺炎の主な原因菌の1つとされており、ワクチンは、通常のインフルエンザでは、合併して発祥する肺炎球菌による肺炎に対し、予防と重症化防止の効果があるとされる。新型インフルエンザに帯する効果は今だ不明で、今後さらに国等に於ける検討を注視する必要がある。

 この菌は、常在菌であり、ワクチンの接種は個人の発生予防を目的としていて、予防接種法の定める蔓延防止を目的とする疾患と異なり、県としての助成の必要性は低いと考える。

(板倉副知事)国において、有効性や安全性を確認するための研究班を立ち上げたが、現在までのところ製造販売を承認された国内輸入業者1社におけるヒブワクチンの国内販売が始まっておらず、安全性の研究に着手できない状況と聞く。県としては、流通の状況や国の動向を注視していきたいと思う。

 小樽市では、書店のレジ前にガイドラインを置いてもらい、市民が自由にもらって行き、大変好評との事、こうすれば口コミで広まります。

 新型インフルエンザ対策は待ったなしです。県民、医師、市町村などと連携し、出来る事からどんどん進めることを要望します。

北山早苗一般質問録画中継はこちらから

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小樽市『一般市民のための新型インフルエンザガイドライン』
(PDFファイルへリンクしています)

追記

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